中国海軍が遼寧省大連市で建造し、就役間近の中国空母2番艦山東(国産空母1隻目:002型)に関する最新情報について分析して逐次アップしていきます。
中国空母2番艦山東(002型)について
jiji.comより
輸入したソ連の空母ヴァリアーグを改造した「遼寧」にひき続き、中国では国産空母1番艦の就役が間近に迫っています。
スキージャンプ方式を採用した通常動力艦で排水量約7万トン
空母の名称は「山東」(Shandong)
大連の船舶重工集団公司で建造が進められていました。
002型は001型(遼寧)の改良型で短距離離陸拘束着艦方式(short take-off but arrested recovery, STOBAR)を採用
遼寧と同じように艦首がスキージャンプになっています。
ジャンプ角は12°(遼寧は14°)
全長 315m
幅 38m(飛行甲板最大幅75.5m)
排水量 62,000t(基準)、73,000t(満載)
推進方式:蒸気タービン
最大速力 31kt以上
搭載機 50~70機
起工:2013.11
進水:2017.4.26
就役:2019年12.17
中国海軍空母2番艦山東(002型)の最新情報
初試験航海実施
中国メディアなどによると2018.5.13~5.18に大連を出港し初の試験航海を行ったと報道
中国空母建造の社長摘発
2018.6.16中国初の国産空母建造を主導した国有造船大手「中国船舶重工集団」の孫波スンボー社長が「重大な規律違反と法律違反」の疑いで摘発されたと中国共産党の汚職摘発機関・中央規律検査委員会と国家監察委員会が発表
米国に国産空母の情報を漏洩した疑いが持たれていますが、5月に実施された国産空母の試験航海が何度か延長され、また航海終了直後に遼寧省大連の造船所で改修工事が始まったことなどから、空母の欠陥と孫氏の調査を関連付けるうがった見方も出ています。
出来れば欠陥空母であって欲しいという希望的観測があるのかもしれませんが
共産党機関紙、人民日報系の環球時報は6月22日付で「国産空母は試験航海に成功した」とする同集団会長の談話を掲載。海軍への引き渡しと就役が今年末に早まるとの専門家の見通しも伝えています。
魚屋コメント
1番艦はソ連の空母ヴァリアーグを改造したもので、
その知識を参考に、ヴァリアーグの技術の延長線上で国産第1号として建造したものが、この002型という事になります。
現在002型の後継艦003型が早くも建造されており、CATOBAR方式を採用し電磁カタパルトを搭載するとみられています。
更にその後継艦は原子力推進にすると推測されています。
これらのことから、002型は米空母に対抗した、CATOBAR方式を採用し電磁カタパルト、原子力推進の空母を建造する前段階の、技術的向上を図るためのステップとして建造されたという性格があると思います。
とは言え、30機以上の戦闘機搭載が可能な空母の出現は、日本にとって大いなる脅威であり
さらに、そのすぐ後に引き続く3番艦4番艦が急速に米空母の能力をキャッチアップしていることは注目すべき事象です。
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