これまで韓国が消滅する危機、シナリオとして
韓国消滅シナリオ:その2、在韓米軍撤退、米韓同盟消滅、韓国が大陸よりに
この2つについて述べてきました。
これらに加えて、今回韓国文政権の迷走と南北の統一を目指し、日米と離反し、大陸(中国)に接近する政策が続けば
韓国が消滅する道へと突き進むという事について考えてみたいと思います。
韓国文政権の反米政策
文政権の反米政策といっても文在寅大統領は表面的には反米の姿勢は取っていません。
日本とのGSOMIA破棄についても、米国の勧告を無視したというよりは、反日感情の方が勝っていたということで、どうも、米国がここまで怒るとは予測していなかった可能性があるか、あるいはいつものように都合の悪いことを無視する韓国の特性が表れたのでしょう。
日本人の感覚からすればオイオイ、国の安全保障を感情で左右するなよといったところですが、彼の国の価値観は他の国とは異なるのでしょう。
とはいうものの、前の記事でも紹介したとおり、文政権のブレーンが
「北朝鮮との融和が図られれば、在韓米軍が韓国にいる必要は無い」
と発言したことは、文大統領自身が、内心、同じように考えていることであろうことはこれまでの言動から、想像に難くないと思えます。
それどころか、在韓米軍の存在は南北融和、統一への障害とすら考えているのではないでしょうか
また、「タマネギ男」ことチョ・グク前大統領府民情首席秘書官を、法相に強行任命
左翼活動家であったことをチョ氏は今でも否定はして居らず、「反日・離米・従北・親中派」の中心人物であると見られているチョ氏を政権を危険に陥れてまで起用したことは、文大統領の今後の方針や覚悟を示しているものと考えられます。
ですから、公然と反米を唱えることはないでしょうが、良好な対米関係を維持出来るとも思えず、中国と米国とのバランサーを演じようという姿勢も、現実の国際政治から見れば滑稽な話で
米国から見れば、米中の中間に自らをおこうとする韓国の姿勢は、反米というか、米中冷戦が深刻さを増している今、敵国陣営に接近しようとしているとみられてもしかたがないでしょう。
米国から見て、韓国が反米的態度をとり続けることで、一説によれば、米国CIAあたりが、文大統領を引きずり下ろす工作を行うのではないかとの陰謀論もありますが
常識的には、米国の韓国への同盟国としての信頼低下
そして在韓米軍の縮小、撤退
場合によっては米国が韓国を見捨てて、米韓同盟の破棄や有名無実化が進む可能性もあります。
さらにうがった見方をすれば、米国が韓国を見放し、逆に、親中国家へと進んで行くならば、軍事的関係を解消するだけでなく、敵性国家として、経済力をそぐ政策や工作を行う可能性もあります。
韓国文政権の親中政策
文政権は2017年10月、中国に対して「三不の誓い」を提出しています。
THAAD
一応、高高度ミサイル防衛網(THAAD)の韓国配備に対する、中国の報復を中止してもらうための措置と説明されています。
(1)THAADの追加配備はしない
(2)米国のミサイル防衛(MD)体制に加わらない
(3)日米韓を軍事同盟にしない
やむを得ない措置としながらも、実際の所、文在寅(ムン・ジェイン)氏としては本心だという所ではないでしょうか。
俗な言い方ですが、有史以来中国本土には長らく超大国とも言える、国力や文明が発達した国が存在していました。
その中国大陸の端にある朝鮮半島としては、中国大陸に存在する超大国の属国として存在した方がある意味、楽であったとも言えます。
超大国に従属している限り、国防の不安はさほど感じなくても良い
古くは超大国の唐や清国に隷従していればややこしい国際関係と無関係でいられた。
朝鮮から見て辺境の地にある「野蛮国である日本」が、おかしな動きを見せない限り朝鮮半島は安泰であったわけです。
西欧列強がアジア諸国や清国を半植民地化していても、朝鮮から見れば他人事
これまでどおり清国の冊封体制の中で安穏と過ごしていたかったのでしょう。
しかし世界の動きがそれを許さなかった。
日本は西欧列強の支配下に陥るのを良しとせず急激な近代化を図って独立を保ち、自国の安全保障のために韓国を併合し、さらに大陸に進出
世界の5大国にのし上がったというのが太平洋戦争までの歴史です。
そして現代の韓国
何といいますか、半島の人々にとって、中国大陸との安定した関係を保っていた方が、潜在意識の中ではすわりが良い
さはさりながら、経済大国、軍事大国で有り、あらゆる面での先進国である米国とも、敵対するわけにも行かない
となれば、前の所でも述べたように、米中の中間に立っていいとこ取りしたいという意識が働いてもおかしくはありません
韓国文政権のなりふり構わぬ対北朝鮮接近
文在寅大統領は、その親北政策にもかかわらず、トランプ大統領だけでなく、当の北朝鮮の金正恩にもかなり嫌われているという報道が目立ちます。
元左翼活動家の文在寅氏にとって共産国家?であり、本人も北朝鮮出身であることからシンパシーを感じているのかもしれません。
少し話は脱線しますが、文在寅氏が、北朝鮮と韓国が一緒になれば、日本を凌駕することが出来るという発言に対して、妄言、夢物語と一笑に付す人も多いようです。
韓国のGDPは1兆6194億ドル(2018)
北朝鮮のGDPは173億ドル(2017推計)
日本のGDPは4兆9719億ドル(2018)
1人あたりGDPでは
韓国は29,742ドル(2017)
北朝鮮685ドル(2017推計)
日本は38,428ドル(2017)
GDP全体ではまだ大きな開きがあるが、1人あたりに換算すると韓国と日本の差はそれほどありません
とはいうものの、韓国に北朝鮮のGDPを足しても何ほどのものにもならないような気がします。
ところが、北朝鮮は国連から経済制裁を受け、世界各国との貿易のネットワークから切り離されていますが、韓国と合邦して、同じ国として経済的に発展すれば(あくまで理想論の話です)
北朝鮮には、勤勉で教育を受けた2,549万人もの人口を保有しています。
現在の韓国の人口は5,174万人
合邦した当初こそ、北朝鮮のインフラ整備や、所得格差に悩まされるでしょうが
数字上のお遊びとして
韓国と北朝鮮の人口合計7,723万人で、現在の韓国の1人あたりGDPを掛け合わせてみると
韓国、北朝鮮連合のGDPは2兆4000億ドル程度と、日本の半分程度まで上昇します。
しかも、ここ30年間の1人あたりのGDPの伸びを考えると
1998年→2018年
韓国:8085ドル→29,742ドル(約3.7倍)
日本:31,902ドル→38,428ドル((約1.2倍)
単純に伸びを計算すると、近い将来韓国の1人あたりGDPは日本を超える。
韓国は30年で約4倍近く所得が増えているのに対して
まあ日本は失われて20年どころか30年間でほとんど所得が増えていないということなんですが
仮に今までどおりの推移を、そのまま計算すれば20年もしないうちに朝鮮統一国家は日本のGDPを凌駕することになります。
ですから文在寅氏の主張する、南北が一緒になれば、日本を超えることが出来るという主張も、あり得ない空想物語ではなく
今後の推移いかんでは、現実に起こりうるシナリオでもあります。
とはいうものの、これまで述べてきたとおり、文在寅大統領の、日米から離反する政策や、2年で30%を超える最低賃金の値上げなど、経済実態を無視した馬鹿げた経済政策により、文大統領の、夢に描く将来は来ない可能性が高いと私は考えています。
とは言え、文大統領はなりふり構わず(という風に見えます)
南北融和、北朝鮮と韓国の融合を目指しているように見え、このことが、米国と距離を置く政策、更にそれに加えて反日政策が加わり、米国や、日本が韓国を見放し
そこに韓国経済の崩壊と韓国と北朝鮮の合邦という動きが重なれば
韓国という国が消滅し、北朝鮮に併合されていく道筋をたどるのでしょう
まとめ
これまでの記事で述べてきたとおり
韓国経済の崩壊や米韓同盟の崩壊それぞれが単独で起きたとしても、直ちに韓国という国の消滅には繋がらないでしょう。
しかし、韓国が北朝鮮と融合し、合邦の動きが出てきたタイミングと経済崩壊や米韓同盟の消滅などが重なれば、北朝鮮主導による連邦国家の出現となり、韓国という国がこの地球上から消滅する事になるのでしょう。
もちろん今、韓国がある朝鮮半島上の地域(エリア)や国民が無くなるわけではありませんが、政治体制が北朝鮮に組み込まれるにしろ、中国の強い影響下におかれるにしろ、これまでの日米と連携した自由主義陣営の国家、いわゆる海洋国家とは距離を置き、大陸側についた国家が出来上がるとことになるのでしょう。
そして、統一後の国家は、経済的には文大統領の願望とは異なり、かなり貧しく
逆に、韓国ではなく北朝鮮国民の平均所得の方に近づく可能性が高いです。
そうなれば、中国(大陸側)に影響を強く受ける、貧しくとも、軍事的には不安定な新たな国家、
あるいはもしかしたら北朝鮮の後継国家が半島に成立するのかもしれません
軍事強国ではなく軍事的に不安定な国といったのは、今の北朝鮮のように、経済難なども有り、通常の軍事力自体はさほどのものではなくとも
周辺国の安全保障体制を不安定にする要因となる国家になる可能性があります。
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