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希望の党がなぜ有権者の失望をかって、支持率を落としてしまったのか

魚屋の政治談義

 

希望の党が有権者の失望をかって、支持率がどんどん低下しています。

希望の党は絶望の党だ、残念、不信感、支持しない、無責任だなどと罵倒する声がネットにあふれています。

立ち上がった時にあれほど、期待が盛り上がったのに、なぜここまで希望の党の人気が地に落ちてしまったのでしょう。

 

排除の論理がそもそもの原因ではない

マスコミの論調では、希望の党が勢いを失ってしまった原因を、排除の論理で民進党議員の一部を公認しなかったのが原因だというように言われていますが、私はちょっと違うと思います。

最初に希望の党を支持したのは保守系の支持政党無しの人達

選挙が始まる前の世論調査で、支持政党無しの人が6割を越えていました。

この中には、あまり政治に興味のない層も含まれているのでしょうが、過去の投票行動などから推測すると

多くの人は自民党は支持しないけど、他の野党はもっと頼りないから、消去法で自民党に投票している人が多かったのではないでしょうか

でなければ、野党第2党の民進党にもう少し支持が集まってもよかったはずです。

国政選挙

所が、民進党の支持はじり貧、なぜか

それは、やはり民主党政権時代の失政に懲りて、あの党には政権は任せられないという拒絶反応に加えて、議員の中にも保守寄りの人やリベラル系の人が混在して、言わば闇鍋状態、党としての方向性がイマイチはっきりしないことから、さらに国民の支持が離れていった政党です。

ですから、支持政党無しグループの人達が望んでいたのは、もう少し現実的な政策を推し進めながらも、新しい未来を切り開いていく改革保守的な政党を望んでいたのではないでしょうか。

そこに、東京都政を改革すると鮮やかに打って出て、評判の悪い自民党都議団を壊滅させて、都民ファーストの議員を大量当選させた小池さんが、新党を立ち上げた。

 

当然、これまで無党派保守だった人はものすごく期待した訳です。

「これでようやく日本にも現実的な改革保守政党が出来る」

一気に国民の期待が盛り上がりました。

選挙

ところが、ところが

新党を立ち上げて間もなく、なんとあの民進党と合流するという

右寄りなのか、左寄りなのか、それこそ闇鍋のようにごちゃごちゃに思想が入り交じったよせあつめ議員が集まる?民進党とくっつく

確か、民進党にはバリバリの左寄りの人が大勢いたはず

そんなところとくっつくのかよ、冗談じゃない「違うだろ~」

と私が思ったんじゃなくて

SNSなどをワッチしていると、色々なコメントの95%くらいが

民進党との合流を批難するものであふれかえっていました。

 

なぜ民進党とくっついたのか

これはここで説明するまでもなく、立ち上がった希望の党には組織も人もお金も無く、民進党の持つ組織、連合の支援、人(候補者)、お金が欲しかったということでしょう。

民進党と合流しなければ、東京を中心として数十人程度の候補者しか集められない

「風」以外に、組織もお金も、支持基盤も何も無い状態

それでも今から考えれば、そういう風に希望の党を立ち上げていれば、国民の期待が盛り上がり、次の選挙までには候補者やお金も集まって、組織もそれなりに立ち上がっていたのでしょうが

小池さんも、自分の年齢(65歳)のことを考えたのか、あるいはここが勝負時と見誤ったのか、民進党の都合の良い部分だけを抜き身で取り入れて、一気に自民党に並ぶ一大勢力を作ろうとしたのが失敗の元でした。

希望

排除の論理で一気に失速

小池さんが「排除します」と言ったのは、マスコミの記者の挑発的な質問につい、かっとなって答えてしまったという面も大きいですが、元々、保守を目指していた希望の党の結党の理念から言って

「平和憲法」を守るために、国会内で「暴力」?を振るってまで安保法案を阻止しようとした、左寄りの議員をそのまま受け入れることはさすがに無理があったというのは当然のことですし

最初に言ったように、そもそもの保守系支持者が、民進党と合流することにものすごい反発、拒絶反応があったことは小池さんも何らかの形で感じていたはずですから

民進党(左寄り、リベラル)の人をそのまま受け入れれば、元々の保守層が離れて行ってしまうのは火を見るよりも明らかですから、どうしても、(左寄り、リベラルの人は)排除しますという強い言葉で表現せざるを得なかったのだと思います。

選挙で落選した人

そもそも、評判の悪い(^^;)、民進党を支持していた人というのは結局、護憲、反安保(リベラル、左より)の政党が他には共産党などの極端な政党しかないために

そういうリベラル的な考えの人が必然的に多く集まっていた訳ですから、いくら議員の中に保守寄りの考え方をする人が多かったとしても、政党としての性格は左寄りにならざるを得ない面がありました。

 

それが、リベラル的な考えを持つ議員は排除して、保守的な考えを持つ議員だけ取り込むということになったものですから、当然、元々の民進党支持者は、希望の党から離れていくのは当然です。

結局希望の党を支持しかけていた人から保守系統の人、民進党支持者が離れていけば残るのは主義主張関係なく、とにかく自民党(安倍政権)が嫌いなどちらかというと保守系の人

政治情勢に詳しくなく、なんとなく新しい政党に期待した人

そういう人しか残らないということになっていきます。


なぜ立憲民主党の支持が伸びてきているのか

そもそも立憲民主党というリベラル政党のニーズがあるから

細かいことはさておいて、立憲民主党が立ち上がらなければ、改憲、安保法制賛成、そして保守の自民、公明、維新、希望しか選択肢はなくなります。

共産党は極端な政策を打ち上げていますから、さすがにそこまでという有権者は多いし、社民党ももはや消滅寸前の党ですから、そこに投票しても死に票になる可能性が高い

ところが各種世論調査を見ても、護憲や反安保、あるいは反保守的な有権者は少なくとも20~30%程度はいる訳ですから、そういう人の投票先がなくなってしまいました。

そこに立憲民主党が護憲、反安保を旗印に立ち上がった訳ですから、行き場を失った有権者がどっと流れ込むのは当然です。

反対する人々

希望の党の失速が明らかになってきた

希望の党に期待していた人の多くは、自民党(安倍)政権が嫌いな人ですが、その希望の党がどうも怪しくなってきた

選挙後もどこと組むか分からない・・自民党との連携も否定しない

さらに、マスコミの報道では壊滅的な選挙結果になりそうだという話も出てきました。

選挙後に分裂するという話もある。

となれば、自分の票を無駄にしたくない、わけの分からない政党に入れたくないということで、希望の党を支持していた人が、雪崩を打って立憲民主党に流れ込んでくるのも当然です。

 

希望の党の現状と展望

希望の党の現状と展望と言っても大それた分析や予想ではありません

今回の衆議院選挙での希望の党の獲得議席数の予想

私が個人的に各小選挙区、それぞれの候補者の組み合わせや過去の得票数などを元に分析した結果

希望の党の獲得議席予想は

小選挙区 34議席
比例区 20議席
合計  54議席

となりました。

選挙に落選してがっくりしている人

素人の予想といっても、例えば自民党の安倍首相や小泉進次郎さんが落選する訳もなく、あるいは前回の落選者の票を全部足しても、当選者がダブルスコアで勝っているというような大物の政治家がいる選挙区も有り

立候補者の顔ぶれを見ただけで7~8割は選挙しなくても結果が目に見えているという選挙区がありますから、小選挙区についてはそう大きく外れることはないと思います。

比例区については、最近の希望の党の凋落や、立憲民主の躍進を見ていると、もう少し議席を減らすのかなという気もしますが、

比例区はドント式で計算するために、多少の票の増減があっても、それほど極端な増減はありませんからよほどのことがない限り半減とはならないと思います。

なお、希望の党の当選者のほとんどは、元議員で実績のある人がほとんどですから、選挙後、希望の党の旗の下に集まるのは大部分が元民進党議員ということになります。

その後に何が起こるのか・・

ここでの憶測はやめておきます。

がっかりしている有権者

希望の党に対して多くの人が考えていること

個人的に世論調査とか出来ませんので、希望の党と一緒に検索されるキーワードを集めてみました。

希望の党+予想議席

などのような客観的なものを除き、気持ちを表すようなキーワードを集めてみると

希望の党+

惨敗、ゴミ、寄せ集め、泥船、売国奴、危ない、ウザイ、終わっている、絶望の党、だめ、バラバラ、勝てない、期待出来ない、空中分解、くだらない、最悪、詐欺、問題点、崩壊、負ける、まやかし、失敗、失望、支持しない、中身は民進党、グダグダ、無理、無責任、迷走、メチャクチャ、伸びない、酷い、不支持、ふざけるな、不信

など、否定的な言葉ばかりでした。

その他としては
展望、なぜ、評判など

肯定的なキーワードで記事を検索しているものはほぼ皆無です。

つまり、希望の党に興味を持って記事を探している人の大部分が、希望の党に否定的な感情を持って、否定的な記事を探している可能性が高いということが分かります。

まとめ

希望の党が立ち上がった時に、国民の多くは新鮮な改革保守が現れたと期待しましたが、結局目先の議席ほしさに焦って、墓穴を掘ってしまい自滅してしまったという形になりました。

今後希望の党が体勢を立て直して、新保守として、国政の一翼を担っていくのか

はたまたこれまで幾たびも現れては消えていった泡沫政党になるのかは分かりませんが、

希望の党の立ち上がりの状況を見れば、ちゃんとした受け皿があれば、国民の中には自民党に対抗出来る、現実的な政策を掲げる野党が出来ることを期待している人が多いことがよく分かったと思います。

 

マスコミは盛んに、排除の論旨が希望の党の失速の原因だって言ってますが、私はそうではなく、マスコミが希望の党に反自民、反保守、そしてリベラル寄りの政党になることを期待していたのが裏切られたと言うことでがっかりしたことの方が大きいように感じます。

 

 

 

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