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中国海軍の強襲揚陸艦075型は台湾侵攻を視野に増産中か?

 

中国による台湾侵攻が話題に上がっていますが、専門家の見立てでは、現時点では中国海軍の揚陸能力の不足により、台湾侵攻は現実的でないという見立てもあります。

またこのため、習近平は2027年までに台湾侵攻を成功させるための準備を人民解放軍に指示したという情報もあります。

中国海軍の強襲揚陸艦075型とはどのような艦艇なのか、そしてその能力や、建造状況はどのようになっているのでしょうか。

 

中国海軍の強襲揚陸艦075型の主な能力

075型は中国海軍最大級の揚陸艦で、全通飛行甲板によるヘリコプターの運用能力とウェルドックによる上陸用舟艇の運用能力を兼ね備えています。

兵員の収容能力は071型の2倍にあたる約1,600名とされていて、作戦時には、水陸両用機械化合成大隊(約800名)と空中強襲大隊(約400名)を装備とともに乗艦させることが可能。

水陸両用部隊が保有する水陸両用車を搭載するほか、ウェルドックには726A型エアクッション揚陸艇2隻が収容できるようになっています。

艦内の格納庫には、輸送ヘリ、汎用ヘリ、攻撃ヘリなど30機収容可能

 

満載排水量:40,000~47,000t
全長:250m
全幅:36m
最大速力:22kt

2017年から建造が始まり、1番艦の就役は2021年

現在3番艦まで建造されており、計画では全部で8隻建造予定

同時に1,600名搭載可能とすれば8隻で同時に輸送できる兵員数は12,800名となります。

建造ペースは、これまで8ヶ月に1隻程度のペースで就役していますから、現在のペースで行けば2025年頃に8番艦が就役する可能性があります。

075型の後継艦としては076型が計画されているという情報があります。


075型により台湾侵攻能力は完成するのか

075型が就役する以前の中国海軍が一度に揚陸できる兵力は3~4万人と見積もられていましたから075型の8番艦が完成した時点で、中国海軍の揚陸能力は5万人程度と推定されます。

因みに台湾軍の兵力は陸軍約10万人、海軍約4万人、空軍約3万5000人ですから、5万人程度の上陸能力では、攻者3倍の理論から言ってもどうしても見劣りします。

ピストン輸送するにしても、次の上陸部隊が台湾にたどり着くまで1~2週間?

その間に、最初の上陸部隊は持ちこたえられるかどうか微妙ですし、燃料弾薬の補給も必要です。

この不足を補うためにRORO船を活用するのではないかとの予測もありますが、少なくとも揚陸用の岸壁は必要になってきます。

参考(RORO船)

フェリーのような感じの船でで、トレーラーを使って貨物を積んだ車台のみを搭載し(ロール・オン)、目的地に着くと、トレーラーを使って車台(貨物)を船から降ろします(ロール・オフ)

フェリーとの違いは、主に貨物を輸送するRORO船に対し、フェリーは多数の一般旅客や有人トラックも輸送できる点です。

中国軍の第1陣が台湾に上陸作戦を成功させ、港湾などを確保して、商船などを活用して、後続の兵員や武器弾薬を送ることは可能ですが

10万の台湾陸軍に対して5万人程度の上陸能力では、かなり苦しい戦いになりますから、中国軍が台湾侵攻能力を獲得するのは、やはり次級の076型が配備されてからということになるのではないかと予測します。

 

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